金融機関や消費者金融などからの借入により負債が大きなものとなり返済困難になったとき、その負債を法的整理によって軽減あるいは免除することが可能な場合があります。
 負債が大きくなると返済資金が日々の生活費を圧迫するようになってきます。また、借入額が多いと現実的には毎月利息の返済のみになってしまい、元本が一向に減らないということもあります。
 また、今までは普通に返済をしてきたが、生活状況の変化や失業等の理由により、返済を継続して続けていくことが不可能となる場合もあるでしょう。
 このようなときは、一度法的整理を検討されてみてはいかがでしょうか。手続きの主なものとして、以下のような手続きがあります。

○任意整理
 司法書士等に依頼することで、今後の支払方法や支払額について債権者と交渉していく手続きです。あくまで任意での話合いになりますので、当事者の合意ができるかどうかがポイントとなります。合意がまとまれば、その内容に従って今後の支払いをしていくことになります。

○個人再生
 裁判所に申立てる手続きとなります。現在の債務額を圧縮して数年かけて債権者へ弁済していくことになります。債務の額や本人の財産状況に応じて、支払額が決定されます。
 特に住宅をお持ちの方であれば、住宅ローンはそのまま残して支払いを続けることが可能となりますので、マイホームを手放さずにすむ可能性があります。

○自己破産
 負債について、裁判所の免責決定を得ることで支払いを免除してもらう制度です。免責を受けるにあたってはいくつかの条件がありますが、支払いに窮した時は思い切って制度の利用を検討するのも大切です。破産によっていくつかのデメリットもありますが、受けるデメリットとしては人によっては問題ないというケースも多々あります。
 破産はなにもかも終わってしまうようなイメージがあるかもしれませんが、決してそうではなく、相談を聞いていると誤解に基づくイメージをお持ちであったり、まったく事実と違っている認識を持たれている方も少なからずおられます。破産についての正しい知識をもつことで、制度の利用を迷いなく選ぶこともできるかと思います。
破産手続きは、人生の再スタートのための制度と考えて良いでしょう。

 昨今、社会情勢の変化により、年齢の若い方からご年配の方にいたるまで、様々な相談者がみえられます。自分の状況に応じた負債整理の手続きをともに考えていきましょう。
 また、病気などで働けなく収入がない方などは、生活保護制度の利用や社会保障制度の利用も十分検討する余地があります。このような支援も行っておりますので、あわせてご相談ください。